WordPressで構築したサイトに自分で用意したCSSファイルやJSファイルを読み込む方法を紹介します。

ファイル構成

一般的なWordPressの構成で説明を進めていきます。

最上位の「WP」がWordPressインストールフォルダになります。
今回修正をかけていくファイルは、現在利用しているテーマフォルダ内のファイルで完結します。

「style-custom.css」と「custom.js」が自前で用意したCSSファイルとJSファイルです。
もし、それぞれCSS用のフォルダやJS用のフォルダに格納して管理したいようであれば、後述するソースコードのパス指定箇所を適宜変更してもらえれば大丈夫です。

function.phpに追記

function add_my_files() {
	// 追加CSS
	wp_enqueue_style('custom', get_theme_file_uri('/style-custom.min.css'));

	// 追加JS
	wp_enqueue_script('custom', get_theme_file_uri('/custom.js'));
}
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'add_my_files' );

先述した今回の構成の場合は、テーマフォルダ直下にあるfunction.phpの末尾に上記のソースコードを追記し、サーバにアップロードすれば自分で用意したCSSファイルとJSファイルをWordPressのサイト全体で読み込むことができます。

CSSの追加：wp_enqueue_style関数

wp_enqueue_style($handle, $src, $deps, $ver, $media);

WordPressでは、CSSを追加読み込みするための関数としてwp_enqueue_style関数が用意されています。

• $handle（必須）：任意の文字列で、該当のCSSを識別するための名称。ここで指定した名称は、linkタグのidとして利用されるため、ユニークである必要があります。
• $src（必須）：読み込みを行いたいCSSファイルのURLです。
• $deps（任意）：読み込みを行うCSSファイルより先に読み込む必要があるCSSファイルがある場合、そのCSSファイルのハンドルを指定します。特になければ指定する必要はありません。
• $ver（任意）：CSSファイルの読み込みをバージョン管理する場合は、バージョン指定を行うことができます。こちらも特に指定がなければ空で大丈夫です。
• $media（任意）：読み込むCSSファイルにメディアの指定がある場合は、ここに指定します。こちらも特になければ空で大丈夫です。

複数のCSSファイルを読み込みたい場合は、一つずつwp_enqueue_style関数で読み込み定義をしてあげる必要があります。

JSの追加：wp_enqueue_script関数

wp_enqueue_script($handle, $src, $deps, $ver, $in_footer);

CSSファイルの読み込みと同じようにJSファイルの読み込みにもwp_enqueue_script関数が用意されています。

• $handle（必須）：任意の文字列で、該当のJSを識別するための名称。ここで指定した名称は、scriptタグのidとして利用されるため、ユニークである必要があります。
• $src（必須）：読み込みを行いたいJSファイルのURLです。
• $deps（任意）：読み込みを行うJSファイルより先に読み込む必要があるJSファイルがある場合、そのJSファイルのハンドルを指定します。特になければ指定する必要はありません。
• $ver（任意）：JSファイルの読み込みをバージョン管理する場合は、バージョン指定を行うことができます。こちらも特に指定がなければ空で大丈夫です。
• $in_footer（任意）：真偽値で指定します。通常この値はfalseになっており、追加するJSのscriptタグはheadタグ内で読み込まれます。この引数をtrueにすることで、追加するJSのscriptタグを</body>の前に追加することができます。

こちらもCSSと同様、読み込みを行いたいJSファイルの数だけwp_enqueue_script関数で読み込み定義をしてあげる必要があります。

アクションフックの実行

function add_my_files() {
	// 追加CSS
  …省略

	// 追加JS
	…省略
}

// wp_enqueue_scriptフックでCSS・JSファイルの追加を実行する
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'add_my_files' );

wp_enqueue_style関数とwp_enqueue_script関数で、各CSSファイル・JSファイルの読み込み定義をするだけでは、WordPressサイト側に各ファイルの読み込みを行うことはできません。

WordPressでは、wp_enqueue_scriptsというアクションフックが用意されていますので、このアクションフックを利用して、独自に作成したCSSファイルとJSファイルを追加読み込みさせることができます。